【映画(えいが)とは、長いフィルムに高速度で連続撮影した静止画像(写真)を映写機で映写幕(スクリーン)に連続投影することで、形や動きを再現するもの。活動写真、キネマ、シネマとも呼ばれる】と、ウィキペディアでは定義されている、明滅する光と暗…
【演劇(えんげき、英語: theatre, theater)とは、観客に対し、俳優が舞台上で身振りや台詞などで、何らかの物語や人物などを形象化し、演じて見せる、芸術のこと。俳優が観客を前にして、舞台上で、なんらかの思想や感情などを表現し伝達しようとする一連…
毎年恒例のベストテン&ワースト3の発表です。毎年、サムネのトップ画像を作っているのですが、そういえば2020年もマーゴット・ロビーさん(ハーレイ・クイン)を画像にしていました。実は、ベストテンには入れられなかったけれど好きだった映画を毎年トッ…
戦国版『アウトレイジ』を渇望する観客の期待に一切応えようとせず、芸術三部作(『TAKESHI'S』『監督ばんざい!』『アキレスと亀』)というリハビリを経た末に肩の力を抜いて『アウトレイジ』という娯楽映画を撮るも、再び『みんな〜やってるか!』で挑戦した…
作り手が語りたいテーマの主語を"女"とか"男"とか容易く使用してしまっているせいで、これがフェミニズムだとかマスキュリズム批判だとか論争されてしまっているわけだが、そうではなくて、死の恐怖や不安、自己実現や自由意志に関する、実存主義的な映画と…
大傑作。めちゃくちゃ好きだ。 この映画は「ホラー映画」もとい「心霊映画」であると自分は感じた。 その理由も含めて、以下に書けるだけ感想を書く次第。 自分がこの映画の存在を認知したのは2017年だった。それは、親愛なるジョン・ウォーターズによる毎年…
2022年をもってして、映画は何度目かの「死」を迎えたと断言することは過言ではありません。 ゴダールの死、青山真治の死、吉田喜重の死、石井隆の死、ジャン=マリー・ストローブの死、大森一樹の死、ピーター・ボグダノヴィッチの死、アイヴァン・ライトマ…
ぼくは所謂、アンダーグラウンドな演劇の観客ではない。演劇のマッピングさえままならない、一般的な観客ですら無い。まずはそこからだ。 あんよはじょうず。に関しては、劇団「地蔵中毒」繋がりで、コンプソンズの星野花菜里さんからスタッフの誘いを頂戴し…
毎年恒例のベストテン&ワースト3の発表だよ!年越しちゃったけど、やるよ! 今年も、もし観ていたらベスト入りしていただろう諸作品を観ておりません。『アメリカン・ユートピア』も『ビーチバム』も『ライトハウス』も『パワー・オブ・ザ・ドッグ』観てい…
ドン引き海物語。知ってはいるけれど実は観てない映画というのは幾多もあり、『グラン・ブルー』もその一本だった。作品の内容を、恐らくは雰囲気重視のラブストーリーだと予想していて「男は恋をした、イルカのような女に。女は恋をした、イルカのような男…
『鬼滅の刃』という作品(原作漫画/TVアニメシリーズ)を微塵も摂取しておらず、主人公の名前も知らないし、その傍らのキャラクターたちの名前も知らないし、猪人間みたいな人は可愛いなあとは思いつつ、世界観も把握できていないし、主人公の妹さんが巻物?を…
映画のジャンルの一つに、所謂「聖なる訪問者」について描かれた作品群がある。たとえば、パゾリーニ監督の『テオレマ』では、裕福な工場経営者の邸宅に謎の美青年(テレンス・スタンプ)が滞在(stay)し始めて、不思議な力によって家庭を魅了していく様が…
今話題のクレイアニメーション『JUNK HEAD』を観た。 「頑張っている」と「面白い」は違う。 観ている間、ずっと「ああ、映画はひとりで作ってしまってはならないのだな」とつくづく感じた。あと、独学も本当に危うい。 7年間の撮影期間は優秀なプロデューサ…
【外国映画ベストテン】 10位 カラー・アウト・オブ・スペース-遭遇-(2019/リチャード・スタンリー) 9位 ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019/オリヴィア・ワイルド) 8位 透明人間(2020/リー・ワネル)7位 テネット(2020/クリストファー・ノー…
「意味がわかると怖い話」の意味が永遠に分からない感覚。今年最も気持ちの悪い、異様で、不可解で、歪んだ、特異な、謎の映画。未解決事件のような答えの無さが、本当にずっと怖い。 演出ではなく、この企画を通したプロデューサーや東映の異常な魅力。作劇…
2012年にタイタニック沈没100周年で3Dリマスタリングされた『タイタニック3D』を劇場で観ていないので、およそ10年ぶりくらいに観た。めちゃくちゃ面白かったな。「タイタニックとかベタすぎるだろw」とアンチミーハー野郎に苦笑されるかもしれないけれど、…
『ダーク・シャドウ』のポスター・ヴィジュアルを初めて拝見した際に、ぼくの心は喜びに満ち溢れており(『バットマン・リターンズ』以来のミシェル・ファイファー出演!)、これはもしかしたら、久々に心置きなく「ティム・バートン映画」が観られるのではな…
虐げられし魂のあがき。あるいは、怪物としてでしか生きられない者同士の嫉妬合戦。嗚呼、こんな暗黒で残酷で哀しい映画が他にあるものか……アルティメットオールタイムベスト大傑作!な『バットマン・リターンズ』について書こうと思う。ちなみに、ぼくが毎…
『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001/クリス・コロンバス) 19年ぶりに観た。確かに当時、劇場でワクワクしながら家族で観たことのノスタルジー補完はあるものの、もうずっと設定が楽しいから飽きないね。あと美術が総じて素晴らしい。 クリス・コロンバスっ…
「アレを観なかったことを絶対に後悔するから!!!!!」西荻窪駅のホームで、電車を待つ私に向かって肉汁サイドストーリーのるんげが叫んだ。 厳密に言えば、エクスクラメーションを5つも付けるほどの声量ではなかったものの、私にとって彼女のその言葉は…
『香水』という曲が孕む危険性について、21世紀の日本人は果てしなく無防備だ。ここで唄われている失恋の痛みと安いノスタルジーには、鬱病の誘因となり得る要素が金太郎飴のように詰め込まれている。というより、そもそもノスタルジーやトラウマは、陰鬱の…
筆者と主宰の香椎響子は、事もあろうに大親友(と言って過言ではないほどのフィーリングをゲットして、初対面でハイタッチ&ハグした仲なのだ。筆者は異性に対して、彼女以外を指して「オマエ」と読んだことはない。彼女とやっていない/やる予定がないことは…
地蔵中毒について書くべきことは何一つない。 ぼくが初めて地蔵中毒という異教徒との接近を果たし、驚嘆の旨をSNSに投稿するなり「ブログに感想書いてください!」という熱烈なラブコールを、一度ではなく幾度となく頂戴した。そういった声そのものは有難い…
『ポンヌフの恋人』(1991年/レオス・カラックス) DVDにて。カラックスは『汚れた血』がオールタイムフェイヴァリットに大好きで、あとは『ホーリー・モーターズ』と『TOKYO!』の『メルド』も大好きで、実はアレックス三部作それ自体への思い入れはそこまで過…
『スキャンダル』(2019年/ジェイ・ローチ) U-NEXT先行配信にて。観たかったのだけれど劇場鑑賞のタイミングを逃してしまったので配信にて初見。めちゃくちゃ面白かった。『オースティン・パワーズ』シリーズのジェイ・ローチが監督?と疑うほどに、ストレー…
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018/大根仁) アマプラにて。個人的には『サニー 永遠の仲間たち』がオールタイムフェイヴァリットに大好きな人間なので、この日本版リメイクには拭い切れない違和感がどうしてもあった。とは言え、興味深く観た点も確かにあっ…
『8 1/2』(1963年/フェデリコ・フェリーニ) U-NEXTにて。何度観てもオールタイムベストの大傑作。こうして改めて見返してみると、現在自分が好きな映画や監督たちとの親和性が極めて高く、あらゆる芸術の祖たる存在であることを意識する。たとえば、『オール…
『玉城ティナは夢想する』(2017年/山戸結希) YouTubeにて。バイオレンス映画。皮肉ではなく、これは暴力についての映画だ。「今そこにある美に対してカメラを向ける」ということの暴力性を山戸結希は認識しつつ、欲望のままに被写体を「傷付ける」。そして、…
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(2009年/庵野秀明、摩砂雪、鶴巻和哉) YouTube無料公開にて。ぼくはレイかアスカかと問われたら完全にアスカ派なのだけれど、それまでの旧エヴァの惣流アスカとは、ファンと言うことをためらわれるくらいに痛い子だった。そ…
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019年/ J・ J・エイブラムス) U-NEXT先行配信にて。劇場鑑賞以来なので約4ヶ月ぶりに観た。当時は、ものすごくおもしろいものを観たという躁の感情と、ものすごくつまらないものを観たという鬱の感情にアン…